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2015
13
JUL
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あれどうやってるの?
Perfume Live "STORY (SXSW-Mix)"(後編)

どうもこんにちは、研究開発部 泉田です。


世の中の有名デジタル施策を勝手に技術解説するこのコーナー。連載第2回目となります。


今回のお題も前回に引き続きRhizomatiksさんのライブ演出、

Perfume Live "STORY (SXSW-Mix)

の解説になります。

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毎回のことですが、あくまで私の独断と偏見による勝手な解説ですので、間違っていても大目に見てください!

技術解説

前回ご説明した通りこのライブ演出ですが大きく分けて3つの技術が使われています。

1. リアルタイムトラッキング&プロジェクション

2. リアルタイムモーフィング

3. リアルタイムなリアル/バーチャル切り替え


今回は2と3の配信映像への演出についてそれぞれ解説していきたいと思います。

2. リアルタイムモーフィング

みなさん、モーフィングをご存知でしょうか?映像がぬるーっと移り変わるアレです。マイケルジャクソンのPVでも使われていましたよね。

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今回配信された映像でも会場に設置されたカメラを切り替える際にこのモーフィング技法が使われていて、あたかもカメラがぬるーっと移動しているかのように演出されています。

通常、モーフィングというのは元となる2つの映像をそれぞれ近い見え方になるように徐々に変形させていきながらオーバーラップさせることで、あたかもシームレスに変化しているように見せています。

このとき「近い見え方になる」ように変形するというのがポイントで、映像制作などの作り込みができるコンテンツの場合、人間の手作業で「近い見え方になる」ように変形させてモーフィング映像を制作していきます。

ですが、今回のようなリアルタイムでモーフィングさせる場合にはそれができません。ではどのように実現しているのでしょうか。

そこで登場するのが会場の3Dモデルです。

あらかじめ会場の3Dモデルを制作しておき、またどの位置にカメラを固定するかも綿密に設計しておきます。

そうすることでそれぞれのカメラから会場がどのように見えるかというのがわかりますので、カメラを切り替える際にどのように絵が変形されていけば自然に見えるかもわかる訳ですね。

また、Perfumeの3人やそれぞれが持っているプロジェクション用のパネルについては前回解説したトラッキング技術を用いることでそれぞれの位置を把握していて、モーフィングの際にも活用してるのではないでしょうか。 (もしかしたらここは後述する演者自身の3Dモデルで対応しているのかもしれませんが。)

...いや、さらっと書いてますが、これ、かなりすごいことですよ。ほんとに。

3. リアルタイムなリアル/バーチャル切り替え

さて、最後はリアル/バーチャルのリアルタイム切り替えについてです。

上述したようにカメラを単純に切り替えるにはモーフィングを行えばいいことがわかりました。

ですが、配信された映像にはもっと派手なカメラワークをしている箇所があったはずです。しかも、カメラが会場から飛び出しているかのように見える不思議な演出もありました。あれらはいったいどうなっているのでしょうか。

ここでも会場の3Dモデルが登場します。

実はカメラを切り替える際に

カメラ1の映像 → 3D空間上のカメラ → カメラ2の映像

というように間に3D空間上のバーチャルなカメラを挟むことで、単純な2点間のカメラ移動ではなくダイナミックなカメラ移動を可能にしています。

しかも、リアルカメラからバーチャルカメラに切り替えるタイミングで上述したモーフィング技術も使われているので切り替えが本当にスムーズ。見ていてもどこで切り替わったのかわからないくらい自然にリアル世界とバーチャル世界を切り替えているのです。

さらにすごいのはPerfumeの3人の3Dモデルも作成していて、そのモデルが曲と同期して3D空間上でも踊るようになっているところです。

通常こういったことをやる際に一番ネックになるのが、静的でないもの、つまり動くものをどのように扱うかということなんですね。建造物などの静的なものに関しては時間が経過しても動きませんから事前に3Dデータが用意できればまあなんとかなる。でも、リアルタイムに動く物についてはそう簡単にはいかないわけです。今回その部分についてはバーチャル世界の中でもPerfumeを"踊らせる"という方法で見事に解決しているわけですね。

この作り込みには、もう本当に、感服してしまいました!

締めくくり

ということでだいぶ長文となってしまいましたが、あの驚愕の演出の裏に隠されているであろう技術的なアプローチを解説してみました。

いやー、もう本当にこれでもかっていうくらい先端技術が盛りだくさんでしたね。私自身書いていて素直に感心してしまいました。

第1回、第2回と初回にしてかなりの大物を相手にしてしまいましたが、今後もこういった形でいろいろな事例について解説していければなと思っています。

それではみなさま、次回もお楽しみに!

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