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2017
2
MAR
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イベントレポート
ロンドン滞在記 ~カンファレンスレポート~

デザイナーの濱川です。
先日、お隣にオフィスを構えるSHIFTBRAIN様からお誘いがあり、
イギリスはロンドンにて、AWWWARDS カンファレンスへ参加してきましたので、
内容を簡単にご紹介させて頂きます。


目次


  • ・ AWWWARDS とは
  • ・ カンファレンスレポート
  • ・ デジタルデザインの普遍的な美学
  • ・ 情報デザインへの視点
  • ・ レスポンシブデザインの死角
  • ・ 今後、生き残るデザイナーとは
  • ・ カンファレンスを終えて



AWWWARDS とは

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皆様ご存知のウェブサイトギャラリーである AWWWARDS
ここには世界中から優れたウェブサイトが集まります。

このギャラリーの特徴は評価が属人化しないところで、審査会とコアユーザーからの評価がそのままサイトの評価に反映されます。評価されたサイトの点数(10点満点)でSite of the day / Site of the monthなど様々な賞が付与されます。
この独自の評価システムによって、掲載サイトは世界レベルでハイクオリティなものばかりが集まります。

また、今回のようなカンファレンスも定期的に世界中で開催されています。



カンファレンスレポート

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カンファレンスはホテル風の建物で行われました。

1F / 2F を貸し切った会場には最新のVR体験ができる設置や、コーヒー・お菓子がつまめるエリア、ちょっと豪華な食事が取れるVIPエリアがあり、それぞれパスのレベルで分けられていました。が、実際行き来は自由な感じでした。

カンファレンスで気になったテーマを4つご紹介します。



デジタルデザインの普遍的な美学

Aesthetic in digital design: beauty or trends?
- By Aude Degrassat

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スピーカーは、世界中にオフィスのある代理店HugeでADとして働かれている方です。トークテーマは「デジタルデザインの普遍的な美学:美しさ?トレンド?」とあります。
色々とデジタルデザインのお話をされていましたが、自分なりにまとめてみますと...


昨今のデジタルデザインでは0.5秒で惹きつける力が必要であり、
トレンドな表現・技術を用いることは有効的だが、変化が激しく短命でもある。
それを理解した上で、トレンドを用いて美しいだけのデザインに「固定」せずに、 それらに「リアクション」を与える。

そうするとビジュアルに「ユニーク」さが生まれ、 より大きな「驚き」が出来上がると、それは「進化した言語」にもなる。



デジタルデザインだと、美しさとトレンド、どちらが重要という事はなく、やはり両方が必要ですね。 ただトレンドとされる技術や表現を「ありきたり」で「短命」で終わらせないためには、 「進化した言語」へと変化させる事が重要そうです。



情報デザインへの視点

Cold data, Warm heart
- By stefanie posavec

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スピーカーはデータに焦点を当てて活動されているデザイナーさんです。トークテーマは「冷たいデータ、温かい心」。手が冷たい人は心が温かい的なイデオムを文字った感じかと思われます。

カンファレンスで紹介されたのは、彼女が手がけた「Dear Data」というプロジェクトです。「Dear Data」は、ヨーロッパとアメリカにいる、情報デザイナーの女性同士が、身の回りにある無機質なデータを、アナログな手紙という表現に変換して1年間週1で送り合うというものでした。


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その中で、データに関する様々な考えを話されていました。

今可視化されているデータはほんの一部でしかないく、
それは視点を変えると見えてくるもの、そして見つけたデータは
デザイナーにインスピレーションを与えてくれる。

常識を「固定」せずに、より日常からデータを集めてみる、
例えば「食器の並び、色、形」や「電車の時刻表」「子どもの成長」など、
今までの人生経験で定めていた「データのイメージ」はすでに古くなり、
より自分のもつ個性・感性でデータを探し見つめる事が大事になってくる。



そう言われると「確かに」と思う内容で、「Dear Data」はその考えが具体化されたプロジェクトだと感じました。共有するだけなら、スマホで撮影して、メールで送付する方がよっぽど早いのですが、それでは心は冷たいままかもしれません。
今後、「心が温かくなるか?」という視点が求められてくるのではないでしょうか。

<< 詳細はこちら >>

Dear Data



レスポンシブデザインの死角

Dirty little trick From The Dark Corners of Responsive web design
- By Vitaly Friedman

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トークテーマは「レスポンシブデザインにおける死角と小技」的な感じでしょうか、
すぐに使える考え方や技術を紹介しながら、レスポンシブに対する考え方を話されていました。


・レスポンシブロゴ:レスポンシブ時のロゴ・タイトルの縮小問題。

CIの制作に関しては、今後レスポンシブ(スマホ・タブレット表示)を意識して、
段階的に表示できるように可変時のロゴも制作するべき。


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以前から言われていたことではありますが、ユーザーがネットに触れる端末は、スマホ・タブレットにほぼ移行完了しつつある現在だと、CI提案時には本格的に提案へと盛り込む必要がありそうです。


・テーブル:デザイナーさんが困る、テーブルレイアウトのレスポンシブ対応。

・不要な情報は減らす、さらに重要な情報はハイライト。
・情報が落とせない場合、スライド表示に変更、その場合は横スクロールは気づきにくい、ポインターやページャーをつけ視覚的に次がある事を明示するように。
・スライド表示にした上で、表示項目をユーザーの任意で選択できるようにする。


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さらにセレクト表示は、項目があまりにも多い場合(例えば国や地域名)は、検索でフィルタする、もしくは検索でサジェストした状態でセレクトさせる。などなど、色々な小技をお話しされていました。

今までの固定概念に囚われず、様々な操作・ユーザー状況を考慮してより柔軟にUI設計をしていく事が大事だと感じた次第です。



今後、生き残るデザイナーとは

Be the black sheep
- By Mike Kus

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トークテーマは「黒い羊(チームに染まらない存在)になれ」、2020年に生き残るために、デザイナーに必要なことは、黒い羊となり、クライアントにユニークなアイディアをもたらす存在である事とのこと。

ではそのようなデザイナーになるための要素は...

1.RECOGNISE =
問題を認識する。クライアントが抱えている問題を見つけ出し認識する。

2.EXTRACT =
クライアントとの対話において彼らの持つ価値観やそのプロジェクトの目的などを細かく洗い出す。

3.DISTILE =
見えてきた問題をまとめ、より一般的な解決策に当てはめる。

4.CHARACTERISE =
普遍的なデザインやトレンドと比較し、クライアントの個性を浮き彫りにしていく。

5.BUILD =
クライアントとの信頼関係をより強固なものにするため、デザイナーとしての自身の個性を磨く。



クライアントとの関わり方から制作までのステップを5つの項目に分けて話されていました。その中から、5項目の中で、私がより重要だと感じた項目は以下2つ。


EXTRACT:クライアントから明確に細かく要素を抽出すること。

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DISTILE:抽出した事、情報収集した内容を5つのキーワードになるまで蒸留させ、それを元にクライアントだけのユニークなストーリーを見つける。

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クライアントの課題理解・抽出から、解決するためのストーリー作り、キャラクター・個性を創造する。更にクライアントの仕事を流用し、デザイナー自身の競合と差別化しポジションを築く重要性など、AD・デザイナーとしての理想像が見えました。


<< 講演動画はこちら >>

BE THE BLACK SHEEP



カンファレンスを終えて

カンファレンス全体を通して、「UNLOCK」・「UNIQUE」・「IDENTITY」というキーワードが共通して使われていました。デジタルデザインは今後、常識という固定概念をさらにはずし、ユニークである事が求められます。しかし同時に、意識しないとそれらは達成できず、ありきたりなものに落ち着きやすい性質のものだということを再認識しました。

また、ARが進化したHyper-RealityやFashion Tec、美しいカリグラフィーの表現など、普段見る事のできない分野の方々の講演もあり、刺激を受けるとともに、もっと今までの視野以上に広くアンテナを貼らないと潮流から置いていかれそうな気配も感じました。

会場に集まっているのは、アプリを作っていたり、デジタルの代理店をしていたりと皆さんほぼデジタルにかかわる人達ですが、なんだかとても楽しそうでした。世界には沢山似たような事してる人たちがいるんだなーと思うと私自身も楽しくなった、そんなカンファレンスでした。


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<<AWWWARDS カンファレンス 公式まとめはこちら >>

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