メアリと魔女の花

観てきました。

作品のクオリティを語ろうとすると、まあ、どうしても宮崎駿の偉大さを改めて認識するという結果になってしまうわけですが・・・、個人的には、スタジオポノックの今後に興味があります。

当初は、「元ジブリ」の恩恵に大いにあずかることでしょう。そもそもそれがなければ映画もつくれないし、話題性や期待度である程度お客さんも入るかもしれないし。他の方々から見ればとてもうらやましい状況なわけです。が、それがそのうち呪縛になっていく。お客さんが期待する「ジブリのようなもの」にいつかは決別しなければならないと思うので、それを、いつ、どうやってやるか。ほんとうはいきなり今回やってほしかったな。「ジブリとはここが違うぜ!」というのを見せつけてほしかった。「感謝 高畑勲 宮崎駿 鈴木敏夫」とかいらないよ。

しかし個人的に期待していることがあります。これまで日本のアニメーション作品の多くは、ひとりの天才に依存するもの(手塚治虫にはじまり、宮崎駿、細田守など)に依存するものが多く、ディズニー/ピクサーやハリウッド映画のようなプロダクションスタイルで生み出されるものがあまりない印象でした。スタジオポノックが、天才は不在だが、プロダクションスタイル+手書きセルアニメで良質な作品をつくる、という可能性はどうなんだろう。

それにしても宮崎駿の新作長編は、やらなきゃいいのに・・・と心配しかない。名作を完成させるだけの体力と時間が残っているんだろうか・・・?